シニア世代の趣味には、音楽やウォーキング、登山、家庭菜園やベランダ菜園、習字、グランドゴルフなどが定番だが、定年退職したサラリーマンにはさらに「そば打ち」もひそかに人気なのです。
「上司や部下に気を使うこともなく自分の技術を磨くことだけを一途に追求できて、さらに上手にできればそばを振舞った人に喜ばれるという、今までに経験したことない楽しさや充実感、やりがいを「そば打ち」に感じているようです。
やっと自分の時間ができた人が、それほどお金をかけずに一人でできることや、自分が作った蕎麦を誰かに食べてもらい喜んでもらえれば、趣味の結果を誰かと共有することができるのも魅力です。
初期費用はそば打ちセットの購入費ぐらいで、あとは「そば粉」「つなぎ粉(小麦粉)」があれば一生続けられるのも魅力の一つですが、きっと理由はそれだけではありません。
正直、そば打ちを上手くできるようになるには何回も練習が必要ですが、説明書や動画を見ながら初めてそば打ちをした場合でも見た目は悪くても美味しいそばを作るのはできます。
それに、簡単じゃないからこそ逆にハマりやすいのも「そば打ち」の特徴で、そば打ち体験をした多くの人が「上手くできなくて悔しかったからまた絶対にきます!」という捨てセリフを言って帰るくらいです。
長く楽しめる趣味として「そば打ち」が人気なのも、そんな理由があるからなのかもしれません。
これは、ちょっと珍しいケースかもしれませんが、それぐらい熱中しやすく、生きがいを持って趣味に打ち込める素敵な人生を送っている人が多いのも「そば打ち」の良いところです。
はじめまして、かしま自然農園を運営している奥と申します。私は、コロナウイルスの影響が出始めた2020年3月に地元の福岡県から佐賀県鹿島市への移住を計画し、それから半年後に「そば」の栽培をスタートしました。
移住も初めてで、農業も初心者、もちろん「そば打ち」なんてやったことがありませんでしたが、有明海と太良山系を一望できる “田舎にしかない素敵な景色” に惹かれて佐賀県鹿島市でそば農家になることを決意しました。
そば打ちをやり始めたのは、そばの栽培をスタートした頃でした。
そばを栽培する者としてそばのことにもっと詳しくなろうと思い、そば栽培に必要な知識に加え「収穫したそばを食べてもらうために必要なことは何か?」を考え、まずは「そば打ち」から始めてみました。
最初は作り方も分からないし、どんな道具を買えばいいのか分からなかったのでネットやYouTubeで調べていたのですが、「あれもいるこれもいる」「これは使えないな…」と、必要なものや程度の良い質感などが分かってきたのは実際にそば打ちをやってみてからでした。なので、道具が全部揃うまでにたくさんの失敗をして、無駄な道具代も結構かかってしまったのです
そのようなエピソードがあったので、そば打ちをこれからスタートしたいという人が余計なお金を使わず、さらに長く使えるような品質の良いそば打ちセットを後悔せずに手にしてもらえたらいいなと思いました。
今回厳選したそば打ちセットは、初心者だった私が実際に道具を使ってみて、大きさや材質、道具の種類などを吟味し、これだけは絶対にいるなと思ったものをチョイスしました。
高いお金を払ってでも一個一個の道具にめちゃくちゃこだわりたいという人にはきっと物足りないセットですが、まずは趣味程度にスタートしてみたいという人にはぴったりの内容になっています。
・桐めん台(75cm×61cm×厚さ約2cm)
・麺棒(3cm×75cm)
・こま板
・ステンレス麺切り包丁(24cm)
・こね鉢(36cm)
・ふるい
・粉ほうき
・すべり止めマット
・そば打ち説明ポップ
・実演DVD
僕の父は定年を迎えてから約5年以上経ちますが、たぶん一日も会社を休むこともなく家族のためにまじめに働いていました。特段お金のかかるような趣味もなく、派手なことは一切せず、モノを大切にして長く使うのが特技といった倹約的な人です。また、僕が何かをするときも「気をつけてな」という一言だけで反対することもなくすべてを受け入れてくれた優しい父です。
幸いにも嘱託として再雇用され今でも週に3日程度は勤務しているようで、最近では趣味の野菜作りも板についてきて、地域の役員の仕事もあったり、地域の人との交流も増えて毎日を楽しんでいるようにも見えてきて少し安心しました。
これまでずっと家族のために頑張ってきた父だから、定年後は自分のやりたいことをやって人生を楽しんでほしいと僕は思っていたのですが、定年を迎えてすぐの頃はなんだか退屈そうにしているような父の姿をみて寂しいというかなんだか少し悲しい気持ちになりました。
父と話すときは何でも話ができるような感じではなく、お互いに余計なことは聞いたりしないように気を使いながら話をするような関係です(決して仲が悪いとかそういうのではなく、昔からうちの家計はそういう雰囲気だったので)。なので、急に新しいことを提案したり、ちょっと強引に外出を誘うようなことも恥ずかしくてなかなか言い出せないのが私の悩みでした。
父にとっては余計な心配なのかもしれないけど、なんか父には老後を目いっぱい楽しんでほしいなと切に願っているので、どうしても感情が入ってしまいます。「そば打ち」をやってみてよかったのは、そういう父に対して私自身が勧めやすくなるという点もあったのかもしれません。
尊敬する父親に「老後の人生をイキイキと楽しんでもらいたい」と思っているあなたの願いが、このそば打ちセットで叶うことを心から願っています。